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労働契約法(ろうどうけいやくほう)は、労働契約に関する基本的な事項を定める日本の法律。従来からの判例法理を成文法化することにより、労働に係る民事紛争の解決について予測可能性を高めている。労働基準法が、最低労働基準を定め、罰則をもってこれの履行を担保しているのに対し、本法は個別労働関係紛争を解決するための私法領域の法律である。民法の特別法としての位置づけとしての性格を持つため、履行確保のための労働基準監督官による監督・指導は行われず、刑事罰の定めもない。また行政指導の対象ともならない。
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において労働者とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者をいう。
2 この法律において使用者とは、その使用する労働者に対して賃金を支払う者をいう。
(労働契約の原則)
第三条 労働契約は、労働者及び使用者が対等の立場における合意に基づいて締結し、又は変更すべきものとする。
2 労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。
3 労働契約は、労働者及び使用者が仕事と生活の調和にも配慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。
4 労働者及び使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い誠実に、権利を行使し、及び義務を履行しなければならない。
5 労働者及び使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはならない。
(労働契約の内容の理解の促進)
第四条 使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとする。
2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。
(労働者の安全への配慮)
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
第二章 労働契約の成立及び変更
(労働契約の成立)
第六条 労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立する。
第七条 労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。
(労働契約の内容の変更)
第八条 労働者及び使用者は、その合意により、労働契約の内容である労働条件を変更することができる。
(就業規則による労働契約の内容の変更)
第九条 使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない。ただし、次条の場合は、この限りでない。
第十条 使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする。ただし、労働契約において、労働者及び使用者が就業規則の変更によっては変更されない労働条件として合意していた部分については、第十二条に該当する場合を除き、この限りでない。
(就業規則の変更に係る手続)
第十一条 就業規則の変更の手続に関しては、労働基準法第八十九条 及び第九十条 の定めるところによる。
(就業規則違反の労働契約)
第十二条 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。
(法令及び労働協約と就業規則との関係)
第十三条 就業規則が法令又は労働協約に反する場合には、当該反する部分については、第七条、第十条及び前条の規定は、当該法令又は労働協約の適用を受ける労働者との間の労働契約については、適用しない。
第三章 労働契約の継続及び終了
(出向)
第十四条 使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。
(懲戒) 第十五条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
(解雇)
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
第四章 期間の定めのある労働契約
(契約期間中の解雇等)
第十七条 使用者は、期間の定めのある労働契約(以下この章において有期労働契約という。)について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない。
2 使用者は、有期労働契約について、その有期労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その有期労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。
(有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換)
第十八条 同一の使用者との間で締結された二以上の有期労働契約(契約期間の始期の到来前のものを除く。以下この条において同じ。)の契約期間を通算した期間(次項において通算契約期間という。)が五年を超える労働者が、当該使用者に対し、現に締結している有期労働契約の契約期間が満了する日までの間に、当該満了する日の翌日から労務が提供される期間の定めのない労働契約の締結の申込みをしたときは、使用者は当該申込みを承諾したものとみなす。この場合において、当該申込みに係る期間の定めのない労働契約の内容である労働条件は、現に締結している有期労働契約の内容である労働条件(契約期間を除く。)と同一の労働条件(当該労働条件(契約期間を除く。)について別段の定めがある部分を除く。)とする。
2 当該使用者との間で締結された一の有期労働契約の契約期間が満了した日と当該使用者との間で締結されたその次の有期労働契約の契約期間の初日との間にこれらの契約期間のいずれにも含まれない期間(これらの契約期間が連続すると認められるものとして厚生労働省令で定める基準に該当する場合の当該いずれにも含まれない期間を除く。以下この項において空白期間という。)があり、当該空白期間が六月(当該空白期間の直前に満了した一の有期労働契約の契約期間(当該一の有期労働契約を含む二以上の有期労働契約の契約期間の間に空白期間がないときは、当該二以上の有期労働契約の契約期間を通算した期間。以下この項において同じ。)が一年に満たない場合にあっては、当該一の有期労働契約の契約期間に二分の一を乗じて得た期間を基礎として厚生労働省令で定める期間)以上であるときは、当該空白期間前に満了した有期労働契約の契約期間は、通算契約期間に算入しない。
(有期労働契約の更新等)
第十九条 有期労働契約であって次の各号のいずれかに該当するものの契約期間が満了する日までの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申込みをした場合又は当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす。
一 当該有期労働契約が過去に反復して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。
二 当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。
(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)
第二十条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において職務の内容という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。



労働安全衛生法
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、労働基準法と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 労働災害 労働者の就業に係る建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等により、又は作業行動その他業務に起因して、労働者が負傷し、疾病にかかり、又は死亡することをいう。
二 労働者 労働基準法第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)をいう。
三 事業者 事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。
三の二 化学物質 元素及び化合物をいう。
四 作業環境測定 作業環境の実態をは握するため空気環境その他の作業環境について行うデザイン、サンプリング及び分析(解析を含む。)をいう。
(事業者等の責務)
第三条 事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。また、事業者は、国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力するようにしなければならない。
2 機械、器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者、原材料を製造し、若しくは輸入する者又は建設物を建設し、若しくは設計する者は、これらの物の設計、製造、輸入又は建設に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めなければならない。
3 建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならない。
第四条 労働者は、労働災害を防止するため必要な事項を守るほか、事業者その他の関係者が実施する労働災害の防止に関する措置に協力するように努めなければならない。
(事業者に関する規定の適用)
第五条 二以上の建設業に属する事業の事業者が、一の場所において行われる当該事業の仕事を共同連帯して請け負つた場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、そのうちの一人を代表者として定め、これを都道府県労働局長に届け出なければならない。
2 前項の規定による届出がないときは、都道府県労働局長が代表者を指名する。
3 前二項の代表者の変更は、都道府県労働局長に届け出なければ、その効力を生じない。
4 第一項に規定する場合においては、当該事業を同項又は第二項の代表者のみの事業と、当該代表者のみを当該事業の事業者と、当該事業の仕事に従事する労働者を当該代表者のみが使用する労働者とそれぞれみなして、この法律を適用する。
第二章 労働災害防止計画
(労働災害防止計画の策定)
第六条 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見をきいて、労働災害の防止のための主要な対策に関する事項その他労働災害の防止に関し重要な事項を定めた計画(以下労働災害防止計画という。)を策定しなければならない。
(変更)
第七条 厚生労働大臣は、労働災害の発生状況、労働災害の防止に関する対策の効果等を考慮して必要があると認めるときは、労働政策審議会の意見をきいて、労働災害防止計画を変更しなければならない。
(公表)
第八条 厚生労働大臣は、労働災害防止計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。これを変更したときも、同様とする。
(勧告等)
第九条 厚生労働大臣は、労働災害防止計画の的確かつ円滑な実施のため必要があると認めるときは、事業者、事業者の団体その他の関係者に対し、労働災害の防止に関する事項について必要な勧告又は要請をすることができる。
第三章 安全衛生管理体制
(総括安全衛生管理者)
第十条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、総括安全衛生管理者を選任し、その者に安全管理者、衛生管理者又は第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者の指揮をさせるとともに、次の業務を統括管理させなければならない。
一 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置に関すること。
二 労働者の安全又は衛生のための教育の実施に関すること。
三 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること。
四 労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること。
五 前各号に掲げるもののほか、労働災害を防止するため必要な業務で、厚生労働省令で定めるもの
2 統括安全衛生管理者は、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない。
3 都道府県労働局長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、総括安全衛生管理者の業務の執行について事業者に勧告することができる。
(安全管理者)
第十一条 事業者は、政令で定める業種及び規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、安全管理者を選任し、その者に前条第一項各号の業務(第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者を選任した場合においては、同条第一項各号の措置に該当するものを除く。)のうち安全に係る技術的事項を管理させなければならない。
2 労働基準監督署長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、事業者に対し、安全管理者の増員又は解任を命ずることができる。
(衛生管理者)
第十二条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、都道府県労働局長の免許を受けた者その他厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業場の業務の区分に応じて、衛生管理者を選任し、その者に第十条第一項各号の業務(第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者を選任した場合においては、同条第一項各号の措置に該当するものを除く。)のうち衛生に係る技術的事項を管理させなければならない。
2 前条第二項の規定は、衛生管理者について準用する。
(安全衛生推進者等)
第十二条の二 事業者は、第十一条第一項の事業場及び前条第一項の事業場以外の事業場で、厚生労働省令で定める規模のものごとに、厚生労働省令で定めるところにより、安全衛生推進者(第十一条第一項の政令で定める業種以外の業種の事業場にあつては、衛生推進者)を選任し、その者に第十条第一項各号の業務(第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者を選任した場合においては、同条第一項各号の措置に該当するものを除くものとし、第十一条第一項の政令で定める業種以外の業種の事業場にあつては、衛生に係る業務に限る。)を担当させなければならない。
(産業医等)
第十三条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下労働者の健康管理等という。)を行わせなければならない。
2 産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない。
3 産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができる。
4 事業者は、前項の勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない。
第十三条の二 事業者は、前条第一項の事業場以外の事業場については、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識を有する医師その他厚生労働省令で定める者に労働者の健康管理等の全部又は一部を行わせるように努めなければならない。
(作業主任者)
第十四条 事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
(統括安全衛生責任者)
第十五条 事業者で、一の場所において行う事業の仕事の一部を請負人に請け負わせているもの(当該事業の仕事の一部を請け負わせる契約が二以上あるため、その者が二以上あることとなるときは、当該請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者とする。以下元方事業者という。)のうち、建設業その他政令で定める業種に属する事業(以下特定事業という。)を行う者(以下特定元方事業者という。)は、その労働者及びその請負人(元方事業者の当該事業の仕事が数次の請負契約によつて行われるときは、当該請負人の請負契約の後次のすべての請負契約の当事者である請負人を含む。以下関係請負人という。)の労働者が当該場所において作業を行うときは、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせるとともに、第三十条第一項各号の事項を統括管理させなければならない。ただし、これらの労働者の数が政令で定める数未満であるときは、この限りでない。
2 統括安全衛生責任者は、当該場所においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない。
3 第三十条第四項の場合において、同項のすべての労働者の数が政令で定める数以上であるときは、当該指名された事業者は、これらの労働者に関し、これらの労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせるとともに、同条第一項各号の事項を統括管理させなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、第一項の規定は、適用しない。
4 第一項又は前項に定めるもののほか、第二十五条の二第一項に規定する仕事が数次の請負契約によつて行われる場合においては、第一項又は前項の規定により統括安全衛生責任者を選任した事業者は、統括安全衛生責任者に第三十条の三第五項において準用する第二十五条の二第二項の規定により技術的事項を管理する者の指揮をさせるとともに、同条第一項各号の措置を統括管理させなければならない。
5 第十条第三項の規定は、統括安全衛生責任者の業務の執行について準用する。この場合において、同項中事業者とあるのは、当該統括安全衛生責任者を選任した事業者と読み替えるものとする。
(元方安全衛生管理者)
第十五条の二 前条第一項又は第三項の規定により統括安全衛生責任者を選任した事業者で、建設業その他政令で定める業種に属する事業を行うものは、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、元方安全衛生管理者を選任し、その者に第三十条第一項各号の事項のうち技術的事項を管理させなければならない。
2 第十一条第二項の規定は、元方安全衛生管理者について準用する。この場合において、同項中事業者とあるのは、当該元方安全衛生管理者を選任した事業者と読み替えるものとする。
(店社安全衛生管理者)
第十五条の三 建設業に属する事業の元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者が一の場所(これらの労働者の数が厚生労働省令で定める数未満である場所及び第十五条第一項又は第三項の規定により統括安全衛生責任者を選任しなければならない場所を除く。)において作業を行うときは、当該場所において行われる仕事に係る請負契約を締結している事業場ごとに、これらの労働者の作業が同一の場所で行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、店社安全衛生管理者を選任し、その者に、当該事業場で締結している当該請負契約に係る仕事を行う場所における第三十条第一項各号の事項を担当する者に対する指導その他厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
2 第三十条第四項の場合において、同項のすべての労働者の数が厚生労働省令で定める数以上であるとき(第十五条第一項又は第三項の規定により統括安全衛生責任者を選任しなければならないときを除く。)は、当該指名された事業者で建設業に属する事業の仕事を行うものは、当該場所において行われる仕事に係る請負契約を締結している事業場ごとに、これらの労働者に関し、これらの労働者の作業が同一の場所で行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、店社安全衛生管理者を選任し、その者に、当該事業場で締結している当該請負契約に係る仕事を行う場所における第三十条第一項各号の事項を担当する者に対する指導その他厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、前項の規定は適用しない。
(安全衛生責任者)
第十六条 第十五条第一項又は第三項の場合において、これらの規定により統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、安全衛生責任者を選任し、その者に統括安全衛生責任者との連絡その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
2 前項の規定により安全衛生責任者を選任した請負人は、同項の事業者に対し、遅滞なく、その旨を通報しなければならない。
(安全委員会)
第十七条 事業者は、政令で定める業種及び規模の事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し意見を述べさせるため、安全委員会を設けなければならない。
一 労働者の危険を防止するための基本となるべき対策に関すること。
二 労働災害の原因及び再発防止対策で、安全に係るものに関すること。
三 前二号に掲げるもののほか、労働者の危険の防止に関する重要事項
2 安全委員会の委員は、次の者をもつて構成する。ただし、第一号の者である委員(以下第一号の委員という。)は、一人とする。
一 総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
二 安全管理者のうちから事業者が指名した者
三 当該事業場の労働者で、安全に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
3 安全委員会の議長は、第一号の委員がなるものとする。
4 事業者は、第一号の委員以外の委員の半数については、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名しなければならない。
5 前二項の規定は、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合との間における労働協約に別段の定めがあるときは、その限度において適用しない。
(衛生委員会)
第十八条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し意見を述べさせるため、衛生委員会を設けなければならない。
一 労働者の健康障害を防止するための基本となるべき対策に関すること。
二 労働者の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関すること。
三 労働災害の原因及び再発防止対策で、衛生に係るものに関すること。
四 前三号に掲げるもののほか、労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関する重要事項
2 衛生委員会の委員は、次の者をもつて構成する。ただし、第一号の者である委員は、一人とする。
一 総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
二 衛生管理者のうちから事業者が指名した者
三 産業医のうちから事業者が指名した者
四 当該事業場の労働者で、衛生に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
3 事業者は、当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士であるものを衛生委員会の委員として指名することができる。
4 前条第三項から第五項までの規定は、衛生委員会について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中「第一号の委員」とあるのは、第十八条第二項第一号の者である委員と読み替えるものとする。
(安全衛生委員会)
第十九条 事業者は、第十七条及び前条の規定により安全委員会及び衛生委員会を設けなければならないときは、それぞれの委員会の設置に代えて、安全衛生委員会を設置することができる。
2 安全衛生委員会の委員は、次の者をもつて構成する。ただし、第一号の者である委員は、一人とする。
一 総括安全衛生管理者又は総括安全衛生管理者以外の者で当該事業場においてその事業の実施を統括管理するもの若しくはこれに準ずる者のうちから事業者が指名した者
二 安全管理者及び衛生管理者のうちから事業者が指名した者
三 産業医のうちから事業者が指名した者
四 当該事業場の労働者で、安全に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
五 当該事業場の労働者で、衛生に関し経験を有するもののうちから事業者が指名した者
3 事業者は、当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士であるものを安全衛生委員会の委員として指名することができる。
4 第十七条第三項から第五項までの規定は、安全衛生委員会について準用する。この場合において、同条第三項及び第四項中第一号の委員とあるのは、第十九条第二項第一号の者である委員と読み替えるものとする。
(安全管理者等に対する教育等)
第十九条の二 事業者は、事業場における安全衛生の水準の向上を図るため、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者その他労働災害の防止のための業務に従事する者に対し、これらの者が従事する業務に関する能力の向上を図るための教育、講習等を行い、又はこれらを受ける機会を与えるように努めなければならない。
2 厚生労働大臣は、前項の教育、講習等の適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。
3 厚生労働大臣は、前項の指針に従い、事業者又はその団体に対し、必要な指導等を行うことができる。
(国の援助)
第十九条の三 国は、第十三条の二の事業場の労働者の健康の確保に資するため、労働者の健康管理等に関する相談、情報の提供その他の必要な援助を行うように努めるものとする。
第四章 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
(事業者の講ずべき措置等)
第二十条 事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
一 機械、器具その他の設備(以下機械等という。)による危険
二 爆発性の物、発火性の物、引火性の物等による危険
三 電気、熱その他のエネルギーによる危険
第二十一条 事業者は、掘削、採石、荷役、伐木等の業務における作業方法から生ずる危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
2 事業者は、労働者が墜落するおそれのある場所、土砂等が崩壊するおそれのある場所等に係る危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
第二十二条 事業者は、次の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
一 原材料、ガス、蒸気、粉じん、酸素欠乏空気、病原体等による健康障害
二 放射線、高温、低温、超音波、騒音、振動、異常気圧等による健康障害
三 計器監視、精密工作等の作業による健康障害
四 排気、排液又は残さい物による健康障害
第二十三条 事業者は、労働者を就業させる建設物その他の作業場について、通路、床面、階段等の保全並びに換気、採光、照明、保温、防湿、休養、避難及び清潔に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならない。
第二十四条 事業者は、労働者の作業行動から生ずる労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
第二十五条 事業者は、労働災害発生の急迫した危険があるときは、直ちに作業を中止し、労働者を作業場から退避させる等必要な措置を講じなければならない。
第二十五条の二 建設業その他政令で定める業種に属する事業の仕事で、政令で定めるものを行う事業者は、爆発、火災等が生じたことに伴い労働者の救護に関する措置がとられる場合における労働災害の発生を防止するため、次の措置を講じなければならない。
一 労働者の救護に関し必要な機械等の備付け及び管理を行うこと。
二 労働者の救護に関し必要な事項についての訓練を行うこと。
三 前二号に掲げるもののほか、爆発、火災等に備えて、労働者の救護に関し必要な事項を行うこと。
2 前項に規定する事業者は、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、同項各号の措置のうち技術的事項を管理する者を選任し、その者に当該技術的事項を管理させなければならない。
第二十六条 労働者は、事業者が第二十条から第二十五条まで及び前条第一項の規定に基づき講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならない。
第二十七条 第二十条から第二十五条まで及び第二十五条の二第一項の規定により事業者が講ずべき措置及び前条の規定により労働者が守らなければならない事項は、厚生労働省令で定める。
2 前項の厚生労働省令を定めるに当たつては、公害(環境基本法 第二条第三項に規定する公害をいう。)その他一般公衆の災害で、労働災害と密接に関連するものの防止に関する法令の趣旨に反しないように配慮しなければならない。
(技術上の指針等の公表等)
第二十八条 厚生労働大臣は、第二十条から第二十五条まで及び第二十五条の二第一項の規定により事業者が講ずべき措置の適切かつ有効な実施を図るため必要な業種又は作業ごとの技術上の指針を公表するものとする。
2 厚生労働大臣は、前項の技術上の指針を定めるに当たつては、中高年齢者に関して、特に配慮するものとする。
3 厚生労働大臣は、次の化学物質で厚生労働大臣が定めるものを製造し、又は取り扱う事業者が当該化学物質による労働者の健康障害を防止するための指針を公表するものとする。
(事業者の行うべき調査等)
第二十八条の二 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、建設物、設備、原材料、ガス、蒸気、粉じん等による、又は作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等(第五十七条第一項の政令で定める物及び第五十七条の二第一項に規定する通知対象物による危険性又は有害性等を除く。)を調査し、その結果に基づいて、この法律又はこれに基づく命令の規定による措置を講ずるほか、労働者の危険又は健康障害を防止するため必要な措置を講ずるように努めなければならない。ただし、当該調査のうち、化学物質、化学物質を含有する製剤その他の物で労働者の危険又は健康障害を生ずるおそれのあるものに係るもの以外のものについては、製造業その他厚生労働省令で定める業種に属する事業者に限る。
2 厚生労働大臣は、前条第一項及び第三項に定めるもののほか、前項の措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。
3 厚生労働大臣は、前項の指針に従い、事業者又はその団体に対し、必要な指導、援助等を行うことができる。
(元方事業者の講ずべき措置等)
第二十九条 元方事業者は、関係請負人及び関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行なわなければならない。
2 元方事業者は、関係請負人又は関係請負人の労働者が、当該仕事に関し、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行なわなければならない。
3 前項の指示を受けた関係請負人又はその労働者は、当該指示に従わなければならない。
第二十九条の二 建設業に属する事業の元方事業者は、土砂等が崩壊するおそれのある場所、機械等が転倒するおそれのある場所その他の厚生労働省令で定める場所において関係請負人の労働者が当該事業の仕事の作業を行うときは、当該関係請負人が講ずべき当該場所に係る危険を防止するための措置が適正に講ぜられるように、技術上の指導その他の必要な措置を講じなければならない。
(特定元方事業者等の講ずべき措置)
第三十条 特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、次の事項に関する必要な措置を講じなければならない。
一 協議組織の設置及び運営を行うこと。
二 作業間の連絡及び調整を行うこと。
三 作業場所を巡視すること。
四 関係請負人が行う労働者の安全又は衛生のための教育に対する指導及び援助を行うこと。
五 仕事を行う場所が仕事ごとに異なることを常態とする業種で、厚生労働省令で定めるものに属する事業を行う特定元方事業者にあつては、仕事の工程に関する計画及び作業場所における機械、設備等の配置に関する計画を作成するとともに、当該機械、設備等を使用する作業に関し関係請負人がこの法律又はこれに基づく命令の規定に基づき講ずべき措置についての指導を行うこと。
六 前各号に掲げるもののほか、当該労働災害を防止するため必要な事項
2 特定事業の仕事の発注者(注文者のうち、その仕事を他の者から請け負わないで注文している者をいう。以下同じ。)で、特定元方事業者以外のものは、一の場所において行なわれる特定事業の仕事を二以上の請負人に請け負わせている場合において、当該場所において当該仕事に係る二以上の請負人の労働者が作業を行なうときは、厚生労働省令で定めるところにより、請負人で当該仕事を自ら行なう事業者であるもののうちから、前項に規定する措置を講ずべき者として一人を指名しなければならない。一の場所において行なわれる特定事業の仕事の全部を請け負つた者で、特定元方事業者以外のもののうち、当該仕事を二以上の請負人に請け負わせている者についても、同様とする。
3 前項の規定による指名がされないときは、同項の指名は、労働基準監督署長がする。
4 第二項又は前項の規定による指名がされたときは、当該指名された事業者は、当該場所において当該仕事の作業に従事するすべての労働者に関し、第一項に規定する措置を講じなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、第一項の規定は、適用しない。
第三十条の二 製造業その他政令で定める業種に属する事業(特定事業を除く。)の元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによつて生ずる労働災害を防止するため、作業間の連絡及び調整を行うことに関する措置その他必要な措置を講じなければならない。
2 前条第二項の規定は、前項に規定する事業の仕事の発注者について準用する。この場合において、同条第二項中特定元方事業者とあるのは元方事業者と、特定事業の仕事を二以上とあるのは仕事を二以上と、前項とあるのは次条第一項と、特定事業の仕事の全部とあるのは仕事の全部と読み替えるものとする。
3 前項において準用する前条第二項の規定による指名がされないときは、同項の指名は、労働基準監督署長がする。
4 第二項において準用する前条第二項又は前項の規定による指名がされたときは、当該指名された事業者は、当該場所において当該仕事の作業に従事するすべての労働者に関し、第一項に規定する措置を講じなければならない。この場合においては、当該指名された事業者及び当該指名された事業者以外の事業者については、同項の規定は、適用しない。
(注文者の講ずべき措置)
第三十一条 特定事業の仕事を自ら行う注文者は、建設物、設備又は原材料(以下建設物等という。)を、当該仕事を行う場所においてその請負人(当該仕事が数次の請負契約によつて行われるときは、当該請負人の請負契約の後次のすべての請負契約の当事者である請負人を含む。第三十一条の四において同じ。)の労働者に使用させるときは、当該建設物等について、当該労働者の労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
2 前項の規定は、当該事業の仕事が数次の請負契約によつて行なわれることにより同一の建設物等について同項の措置を講ずべき注文者が二以上あることとなるときは、後次の請負契約の当事者である注文者については、適用しない。
第三十一条の二 化学物質、化学物質を含有する製剤その他の物を製造し、又は取り扱う設備で政令で定めるものの改造その他の厚生労働省令で定める作業に係る仕事の注文者は、当該物について、当該仕事に係る請負人の労働者の労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
第三十一条の三 建設業に属する事業の仕事を行う二以上の事業者の労働者が一の場所において機械で厚生労働省令で定めるものに係る作業(以下この条において特定作業という。)を行う場合において、特定作業に係る仕事を自ら行う発注者又は当該仕事の全部を請け負つた者で、当該場所において当該仕事の一部を請け負わせているものは、厚生労働省令で定めるところにより、当該場所において特定作業に従事するすべての労働者の労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
2 前項の場合において、同項の規定により同項に規定する措置を講ずべき者がいないときは、当該場所において行われる特定作業に係る仕事の全部を請負人に請け負わせている建設業に属する事業の元方事業者又は第三十条第二項若しくは第三項の規定により指名された事業者で建設業に属する事業を行うものは、前項に規定する措置を講ずる者を指名する等当該場所において特定作業に従事するすべての労働者の労働災害を防止するため必要な配慮をしなければならない。
(違法な指示の禁止)
第三十一条の四 注文者は、その請負人に対し、当該仕事に関し、その指示に従つて当該請負人の労働者を労働させたならば、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反することとなる指示をしてはならない。
(請負人の講ずべき措置等)
第三十二条 第三十条第一項又は第四項の場合において、同条第一項に規定する措置を講ずべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、これらの規定により講ぜられる措置に応じて、必要な措置を講じなければならない。
2 第三十条の二第一項又は第四項の場合において、同条第一項に規定する措置を講ずべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、これらの規定により講ぜられる措置に応じて、必要な措置を講じなければならない。
3 第三十条の三第一項又は第四項の場合において、第二十五条の二第一項各号の措置を講ずべき事業者以外の請負人で、当該仕事を自ら行うものは、第三十条の三第一項又は第四項の規定により講ぜられる措置に応じて、必要な措置を講じなければならない。
4 第三十一条第一項の場合において、当該建設物等を使用する労働者に係る事業者である請負人は、同項の規定により講ぜられる措置に応じて、必要な措置を講じなければならない。
5 第三十一条の二の場合において、同条に規定する仕事に係る請負人は、同条の規定により講ぜられる措置に応じて、必要な措置を講じなければならない。
(機械等貸与者等の講ずべき措置等)
第三十三条 機械等で、政令で定めるものを他の事業者に貸与する者で、厚生労働省令で定めるもの(以下機械等貸与者という。)は、当該機械等の貸与を受けた事業者の事業場における当該機械等による労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
2 機械等貸与者から機械等の貸与を受けた者は、当該機械等を操作する者がその使用する労働者でないときは、当該機械等の操作による労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。
3 前項の機械等を操作する者は、機械等の貸与を受けた者が同項の規定により講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならない。
(建築物貸与者の講ずべき措置)
第三十四条 建築物で、政令で定めるものを他の事業者に貸与する者(以下建築物貸与者という。)は、当該建築物の貸与を受けた事業者の事業に係る当該建築物による労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならない。ただし、当該建築物の全部を一の事業者に貸与するときは、この限りでない。
(重量表示)
第三十五条 一の貨物で、重量が一トン以上のものを発送しようとする者は、見やすく、かつ、容易に消滅しない方法で、当該貨物にその重量を表示しなければならない。ただし、包装されていない貨物で、その重量が一見して明らかであるものを発送しようとするときは、この限りでない。
第五章 機械等並びに危険物及び有害物に関する規制
第一節 機械等に関する規制
(製造の許可)
第三十七条 特に危険な作業を必要とする機械等として別表第一に掲げるもので、政令で定めるもの(以下特定機械等という。)を製造しようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
2 都道府県労働局長は、前項の許可の申請があつた場合には、その申請を審査し、申請に係る特定機械等の構造等が厚生労働大臣の定める基準に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
(製造時等検査等)
第三十八条 特定機械等を製造し、若しくは輸入した者、特定機械等で厚生労働省令で定める期間設置されなかつたものを設置しようとする者又は特定機械等で使用を廃止したものを再び設置し、若しくは使用しようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定機械等及びこれに係る厚生労働省令で定める事項について、当該特定機械等が、特別特定機械等(特定機械等のうち厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)以外のものであるときは都道府県労働局長の、特別特定機械等であるときは厚生労働大臣の登録を受けた者(以下「登録製造時等検査機関」という。)の検査を受けなければならない。ただし、輸入された特定機械等及びこれに係る厚生労働省令で定める事項(次項において輸入時等検査対象機械等という。)について当該特定機械等を外国において製造した者が次項の規定による検査を受けた場合は、この限りでない。
2 前項に定めるもののほか、次に掲げる場合には、外国において特定機械等を製造した者は、厚生労働省令で定めるところにより、輸入時等検査対象機械等について、自ら、当該特定機械等が、特別特定機械等以外のものであるときは都道府県労働局長の、特別特定機械等であるときは登録製造時等検査機関の検査を受けることができる。
一 当該特定機械等を本邦に輸出しようとするとき。
二 当該特定機械等を輸入した者が当該特定機械等を外国において製造した者以外の者(以下この号において単に他の者という。)である場合において、当該製造した者が当該他の者について前項の検査が行われることを希望しないとき。
3 特定機械等(移動式のものを除く。)を設置した者、特定機械等の厚生労働省令で定める部分に変更を加えた者又は特定機械等で使用を休止したものを再び使用しようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定機械等及びこれに係る厚生労働省令で定める事項について、労働基準監督署長の検査を受けなければならない。
(検査証の交付等)
第三十九条 都道府県労働局長又は登録製造時等検査機関は、前条第一項又は第二項の検査(以下製造時等検査という。)に合格した移動式の特定機械等について、厚生労働省令で定めるところにより、検査証を交付する。
2 労働基準監督署長は、前条第三項の検査で、特定機械等の設置に係るものに合格した特定機械等について、厚生労働省令で定めるところにより、検査証を交付する。
3 労働基準監督署長は、前条第三項の検査で、特定機械等の部分の変更又は再使用に係るものに合格した特定機械等について、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定機械等の検査証に、裏書を行う。
(使用等の制限)
第四十条 前条第一項又は第二項の検査証(以下検査証という。)を受けていない特定機械等(第三十八条第三項の規定により部分の変更又は再使用に係る検査を受けなければならない特定機械等で、前条第三項の裏書を受けていないものを含む。)は、使用してはならない。
2 検査証を受けた特定機械等は、検査証とともにするのでなければ、譲渡し、又は貸与してはならない。
(検査証の有効期間等)
第四十一条 検査証の有効期間(次項の規定により検査証の有効期間が更新されたときにあつては、当該更新された検査証の有効期間)は、特定機械等の種類に応じて、厚生労働省令で定める期間とする。
2 検査証の有効期間の更新を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該特定機械等及びこれに係る厚生労働省令で定める事項について、厚生労働大臣の登録を受けた者(以下登録性能検査機関という。)が行う性能検査を受けなければならない。
(譲渡等の制限等)
第四十二条 特定機械等以外の機械等で、別表第二に掲げるものその他危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない。
第四十三条 動力により駆動される機械等で、作動部分上の突起物又は動力伝導部分若しくは調速部分に厚生労働省令で定める防護のための措置が施されていないものは、譲渡し、貸与し、又は譲渡若しくは貸与の目的で展示してはならない。
第四十三条の二 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、第四十二条の機械等を製造し、又は輸入した者が、当該機械等で、次の各号のいずれかに該当するものを譲渡し、又は貸与した場合には、その者に対し、当該機械等の回収又は改善を図ること、当該機械等を使用している者へ厚生労働省令で定める事項を通知することその他当該機械等が使用されることによる労働災害を防止するため必要な措置を講ずることを命ずることができる。
一 次条第五項の規定に違反して、同条第四項の表示が付され、又はこれと紛らわしい表示が付された機械等
二 第四十四条の二第三項に規定する型式検定に合格した型式の機械等で、第四十二条の厚生労働大臣が定める規格又は安全装置(第四号において規格等という。)を具備していないもの
三 第四十四条の二第六項の規定に違反して、同条第五項の表示が付され、又はこれと紛らわしい表示が付された機械等
四 第四十四条の二第一項の機械等以外の機械等で、規格等を具備していないもの
(個別検定)
第四十四条 第四十二条の機械等(次条第一項に規定する機械等を除く。)のうち、別表第三に掲げる機械等で政令で定めるものを製造し、又は輸入した者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の登録を受けた者(以下登録個別検定機関という。)が個々に行う当該機械等についての検定を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、同項の機械等を輸入した者が当該機械等を外国において製造した者(以下この項において外国製造者という。)以外の者(以下この項において単に他の者という。)である場合において、当該外国製造者が当該他の者について前項の検定が行われることを希望しないときは、当該外国製造者は、厚生労働省令で定めるところにより、自ら登録個別検定機関が個々に行う当該機械等についての検定を受けることができる。当該検定が行われた場合においては、当該機械等を輸入した者については、同項の規定は、適用しない。
3 登録個別検定機関は、前二項の検定(以下個別検定という。)を受けようとする者から申請があつた場合には、当該申請に係る機械等が厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければ、当該機械等を個別検定に合格させてはならない。
4 個別検定を受けた者は、当該個別検定に合格した機械等に、厚生労働省令で定めるところにより、当該個別検定に合格した旨の表示を付さなければならない。
5 個別検定に合格した機械等以外の機械等には、前項の表示を付し、又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
6 第一項の機械等で、第四項の表示が付されていないものは、使用してはならない。
(型式検定)
第四十四条の二 第四十二条の機械等のうち、別表第四に掲げる機械等で政令で定めるものを製造し、又は輸入した者は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣の登録を受けた者(以下登録型式検定機関という。)が行う当該機械等の型式についての検定を受けなければならない。ただし、当該機械等のうち輸入された機械等で、その型式について次項の検定が行われた機械等に該当するものは、この限りでない。
2 前項に定めるもののほか、次に掲げる場合には、外国において同項本文の機械等を製造した者(以下この項及び第四十四条の四において外国製造者という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、当該機械等の型式について、自ら登録型式検定機関が行う検定を受けることができる。
一 当該機械等を本邦に輸出しようとするとき。
二 当該機械等を輸入した者が外国製造者以外の者(以下この号において単に他の者という。)である場合において、当該外国製造者が当該他の者について前項の検定が行われることを希望しないとき。
3 登録型式検定機関は、前二項の検定(以下「型式検定」という。)を受けようとする者から申請があつた場合には、当該申請に係る型式の機械等の構造並びに当該機械等を製造し、及び検査する設備等が厚生労働省令で定める基準に適合していると認めるときでなければ、当該型式を型式検定に合格させてはならない。
4 登録型式検定機関は、型式検定に合格した型式について、型式検定合格証を申請者に交付する。
5 型式検定を受けた者は、当該型式検定に合格した型式の機械等を本邦において製造し、又は本邦に輸入したときは、当該機械等に、厚生労働省令で定めるところにより、型式検定に合格した型式の機械等である旨の表示を付さなければならない。型式検定に合格した型式の機械等を本邦に輸入した者(当該型式検定を受けた者以外の者に限る。)についても、同様とする。
6 型式検定に合格した型式の機械等以外の機械等には、前項の表示を付し、又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
7 第一項本文の機械等で、第五項の表示が付されていないものは、使用してはならない。
(型式検定合格証の有効期間等)
第四十四条の三 型式検定合格証の有効期間(次項の規定により型式検定合格証の有効期間が更新されたときにあつては、当該更新された型式検定合格証の有効期間)は、前条第一項本文の機械等の種類に応じて、厚生労働省令で定める期間とする。
2 型式検定合格証の有効期間の更新を受けようとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、型式検定を受けなければならない。
(型式検定合格証の失効)
第四十四条の四 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号の機械等に係る型式検定合格証(第二号にあつては、当該外国製造者が受けた型式検定合格証)の効力を失わせることができる。
一 型式検定に合格した型式の機械等の構造又は当該機械等を製造し、若しくは検査する設備等が第四十四条の二第三項の厚生労働省令で定める基準に適合していないと認められるとき。
二 型式検定を受けた外国製造者が、当該型式検定に合格した型式の機械等以外の機械等で本邦に輸入されたものに、第四十四条の二第五項の表示を付し、又はこれと紛らわしい表示を付しているとき。
三 厚生労働大臣が型式検定に合格した型式の機械等の構造並びに当該機械等を製造し、及び検査する設備等に関し労働者の安全と健康を確保するため必要があると認めてその職員をして当該型式検定を受けた外国製造者の事業場又は当該型式検定に係る機械等若しくは設備等の所在すると認める場所において、関係者に質問をさせ、又は当該機械等若しくは設備等その他の物件についての検査をさせようとした場合において、その質問に対して陳述がされず、若しくは虚偽の陳述がされ、又はその検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避されたとき。
(定期自主検査)
第四十五条 事業者は、ボイラーその他の機械等で、政令で定めるものについて、厚生労働省令で定めるところにより、定期に自主検査を行ない、及びその結果を記録しておかなければならない。
2 事業者は、前項の機械等で政令で定めるものについて同項の規定による自主検査のうち厚生労働省令で定める自主検査(以下特定自主検査という。)を行うときは、その使用する労働者で厚生労働省令で定める資格を有するもの又は第五十四条の三第一項に規定する登録を受け、他人の求めに応じて当該機械等について特定自主検査を行う者(以下検査業者という。)に実施させなければならない。
3 厚生労働大臣は、第一項の規定による自主検査の適切かつ有効な実施を図るため必要な自主検査指針を公表するものとする。
4 厚生労働大臣は、前項の自主検査指針を公表した場合において必要があると認めるときは、事業者若しくは検査業者又はこれらの団体に対し、当該自主検査指針に関し必要な指導等を行うことができる。
(登録製造時等検査機関の登録)
第四十六条 第三十八条第一項の規定による登録(以下この条、次条、第五十三条第一項及び第二項並びに第五十三条の二第一項において登録という。)は、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働省令で定める区分ごとに、製造時等検査を行おうとする者の申請により行う。
2 次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
一 この法律又はこれに基づく命令の規定に違反して、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
二 第五十三条第一項又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者 三 法人で、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
3 厚生労働大臣は、第一項の規定により登録を申請した者(以下この項において登録申請者という。)が次に掲げる要件の全てに適合しているときは、登録をしなければならない。
一 別表第五に掲げる機械器具その他の設備を用いて製造時等検査を行うものであること。
二 製造時等検査を実施する者(別表第六第一号に掲げる条件のいずれかに適合する知識経験を有する者に限る。以下検査員という。)が同表第二号に掲げる数以上であること。
三 検査員であつて別表第七に掲げる条件のいずれかに適合する知識経験を有する者が検査員を指揮するとともに製造時等検査の業務を管理するものであること。
四 登録申請者が、特別特定機械等を製造し、又は輸入する者(以下この号において製造者等という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
イ 登録申請者が株式会社である場合にあつては、製造者等がその親法人(会社法 第八百七十九条第一項に規定する親法人をいい、当該登録申請者が外国にある事務所において製造時等検査の業務を行おうとする者である場合にあつては、外国における同法の親法人に相当するものを含む。)であること。
ロ 登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める製造者等の役員又は職員(過去二年間に当該製造者等の役員又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
ハ 登録申請者(法人にあつては、その代表権を有する役員)が、製造者等の役員又は職員(過去二年間に当該製造者等の役員又は職員であつた者を含む。)であること。
4 登録は、登録製造時等検査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
一 登録年月日及び登録番号
二 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
三 事務所の名称及び所在地
四 第一項の区分
(登録の更新)
第四十六条の二 登録は、五年以上十年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
2 前条第二項から第四項までの規定は、前項の登録の更新について準用する。
(製造時等検査の義務等)
第四十七条 登録製造時等検査機関は、製造時等検査を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、製造時等検査を行わなければならない。
2 登録製造時等検査機関は、製造時等検査を行うときは、検査員にこれを実施させなければならない。
3 登録製造時等検査機関は、公正に、かつ、第三十七条第二項の基準のうち特別特定機械等の構造に係るものに適合する方法により製造時等検査を行わなければならない。
4 登録製造時等検査機関は、製造時等検査を行うときは、製造時等検査の検査方法から生ずる危険を防止するために必要な措置として厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。
(変更の届出)
第四十七条の二 登録製造時等検査機関は、第四十六条第四項第二号又は第三号の事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。
(業務規程)
第四十八条 登録製造時等検査機関は、製造時等検査の業務に関する規程(以下業務規程という。)を定め、製造時等検査の業務の開始の日の二週間前までに、厚生労働大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 業務規程には、製造時等検査の実施方法、製造時等検査に関する料金その他の厚生労働省令で定める事項を定めておかなければならない。
(業務の休廃止)
第四十九条 登録製造時等検査機関は、製造時等検査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(財務諸表等の備付け及び閲覧等)
第五十条 登録製造時等検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支決算書並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び第百二十三条第一号において財務諸表等という。)を作成し、五年間事務所に備えて置かなければならない。
2 製造時等検査を受けようとする者その他の利害関係人は、登録製造時等検査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号及び第四号の請求をするには、登録製造時等検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の請求
三 財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて厚生労働省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
3 製造時等検査を受けようとする者その他の利害関係人は、登録製造時等検査機関が製造時等検査に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約(以下この項において損害保険契約という。)を締結しているときは、登録製造時等検査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号及び第四号の請求をするには、登録製造時等検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一 損害保険契約の契約内容を記載した書類が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求 二 前号の書面の謄本又は抄本の請求
三 第一号の書類が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて厚生労働省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
4 登録製造時等検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、第一項の規定により作成した損益計算書又は収支決算書及び事業報告書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
(検査員の選任等の届出)
第五十一条 登録製造時等検査機関は、検査員を選任し、又は解任したときは、厚生労働省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
(適合命令)
第五十二条 厚生労働大臣は、登録製造時等検査機関(外国にある事務所において製造時等検査の業務を行う登録製造時等検査機関(以下外国登録製造時等検査機関という。)を除く。)が第四十六条第三項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、その登録製造時等検査機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(改善命令)
第五十二条の二 厚生労働大臣は、登録製造時等検査機関(外国登録製造時等検査機関を除く。)が第四十七条の規定に違反していると認めるときは、その登録製造時等検査機関に対し、製造時等検査を行うべきこと又は製造時等検査の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(準用)
第五十二条の三 前二条の規定は、外国登録製造時等検査機関について準用する。この場合において、前二条中命ずるとあるのは、請求すると読み替えるものとする。
(登録の取消し等)
第五十三条 厚生労働大臣は、登録製造時等検査機関(外国登録製造時等検査機関を除く。)が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その登録を取り消し、又は六月を超えない範囲内で期間を定めて製造時等検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第四十六条第二項第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
二 第四十七条から第四十九条まで、第五十条第一項若しくは第四項又は第百三条第二項の規定に違反したとき。
三 正当な理由がないのに第五十条第二項各号又は第三項各号の規定による請求を拒んだとき。
四 第五十一条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
五 第五十二条及び第五十二条の二の規定による命令に違反したとき。
六 不正の手段により登録を受けたとき。
2 厚生労働大臣は、外国登録製造時等検査機関が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その登録を取り消すことができる。
一 前項第一号から第四号まで又は第六号のいずれかに該当するとき。
二 前条において読み替えて準用する第五十二条又は第五十二条の二の規定による請求に応じなかつたとき。
三 厚生労働大臣が、外国登録製造時等検査機関が前二号のいずれかに該当すると認めて、六月を超えない範囲内で期間を定めて製造時等検査の業務の全部又は一部の停止を請求した場合において、その請求に応じなかつたとき。
四 厚生労働大臣が、外国登録製造時等検査機関の業務の適正な運営を確保するため必要があると認めて、その職員をして外国登録製造時等検査機関の事務所に立ち入らせ、関係者に質問させ、又はその業務に関係のある帳簿、書類その他の物件を検査させようとした場合において、その立入り若しくは検査が拒まれ、妨げられ、若しくは忌避され、又は質問に対して陳述がされず、若しくは虚偽の陳述がされたとき。
五 厚生労働大臣が、この法律を施行するため必要があると認めて、外国登録製造時等検査機関に対し、必要な事項の報告を求めた場合において、その報告がされず、又は虚偽の報告がされたとき。
六 次項の規定による費用の負担をしないとき。
3 前項第四号の検査に要する費用(政令で定めるものに限る。)は、当該検査を受ける外国登録製造時等検査機関の負担とする。
(都道府県労働局長による製造時等検査の実施)
第五十三条の二 都道府県労働局長は、登録を受ける者がいないとき、第四十九条の規定による製造時等検査の業務の全部又は一部の休止又は廃止の届出があつたとき、前条第一項若しくは第二項の規定により登録を取り消し、又は登録製造時等検査機関に対し製造時等検査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、登録製造時等検査機関が天災その他の事由により製造時等検査の業務の全部又は一部を実施することが困難となつたときその他必要があると認めるときは、当該製造時等検査の業務の全部又は一部を自ら行うことができる。
2 都道府県労働局長が前項の規定により製造時等検査の業務の全部又は一部を自ら行う場合における製造時等検査の業務の引継ぎその他の必要な事項については、厚生労働省令で定める。
(登録性能検査機関)
第五十三条の三 第四十六条及び第四十六条の二の規定は第四十一条第二項の登録について、第四十七条から前条までの規定は登録性能検査機関について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句と読み替えるものとする。

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